2014年4月号
通巻595号

特集 遠くて近い南房総

 アクアライン料金の値下げ実験や木更津アウトレットモールの開業で、アクアラインの向こうがぐんと身近になった。
 だが、アクアラインを越えると一気に田舎になる。東京から見ると、湘南地域に比べて荒削りで割安感があり、東京ライフが居心地悪くなってさまよい南房総に落ち着く若者が目立つ。他方、高齢者施設を求めてアクアラインを渡ってくる人たちがいる。こうした動きは一過性や気まぐれなのか、それとも、巨大都市東京に包摂された大生活圏への予兆なのか。高度経済成長期の民宿ブームからバブルリゾートを知る世代、社会に出たばかりの若者まで、多様な世代に南房総のポテンシャルを問う。

特集にあたって
岡部明子 『地域開発』編集委員
南房総地域のポテンシャル
柚木憲一 財団法人地域総合整備財団〈ふるさと財団〉理事長
変質してきた東京との関係
上野 学 館山市経済観光部 部長
館山はこれから変わる―4番目の者「元者」と「Qターン」で
鳥山恒夫 金八商店主兄 株式会社博報堂 キャスティング&エンタテインメント キャスティング事業本部本部長補佐兼キャスティング 3部
安房暮らしの流儀─発掘して磨いて輝かせる
菅野 博 安房暮らしの研究所 所長
館山市 移住者の素顔
八代健正 特定非営利活動法人おせっ会 理事長
南房総地域の茅葺き民家─その現代的な活用法と共有
細谷悠太 千葉大学大学院非常勤職員
道楽がまちを変える
岸田一輝 千葉大学大学院工学研究科特任助教
5人家族で東京房総往復生活
馬場未織 NPO法人南房総リパブリック代表
東京と金谷をつなぐ─HUBとしてのKANAYA BASE
金子 愛 NPO法人KANAYA/KANAYA BASE運営共同代表
富津市大沢集落─学生視点の地域づくり
皆川孝弘 ムラのこしサークル KOOGA
◎<調査報告>
大連長興島の廃金属リサイクルプロジェクト
―日本の総合商社と中小企業が進出
関 満博 明星大学経済学部教授
◎<特別連載>人口減少社会に求められる自治体の計画行政と計画技術 第1回
分権化・人口減少社会を見据えた自治体の計画行政
―岐路に立つ総合計画体系と地域づくりの仕組みをどう変えるか
長瀬光市 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授
◎<特別連載>人口減少社会に求められる自治体の計画行政と計画技術 第2回
人口減少社会における新たな地域づくりの計画技術のあり方
―何を基本に据え、計画づくりを行うのか
増田 勝 東京家政学院大学客員教授
◎<政府広報>
「半島のじかん2014 半島の台所」を開催
金子 健 国土交通省国土政策局半島振興室長
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