2005年 5月号
通巻488号

特集 地場産業と中小企業の未来

 日本全国には、500とも1,500ともいわれる地場産業がある。そのいずれも地域の長い歴史の中で育まれ、地域の経済を支え、そして、地域の文化の基礎を形成してきた。だが、1970年代頃から大きな曲がり角に直面し、現在は日本の地場産業数百年の歴史の中で、最大の転換点というべきかもしれない。それらに関わる人々は辛い十数年を重ねながらも存在感を示し、重要な役割を遂げてきた。本特集がエールとなり、これら地元に愛された地場産業が新たな時代に新たな形で蘇ることを期待する。
特集にあたって
関 満博 『地域開発』編集委員・一橋大学
イカ珍味の産地「函館」――産学官連携により更なる発展を目指す
神 和幸 函館市商工観光部商工振興室工業課食品加工係長
青森の漆器――津軽塗の過去・現在・未来
村田 志朗 青森県漆器協同組合連合会会長
鍛冶技術の継承と道具文化の再興を目指して――三条の利器工匠具・手道具
山北 晴雄 新潟経営大学経営情報学部助教授
日用消費財の発祥の地すみだにおけるメッキ 
中山 誠 墨田区文化振興課長(前墨田区産業経済課主査)
高岡銅器に明日はあるのか 
須田 稔彦 高岡市役所中小企業課
岡山のジーンズ 
大崎 泰正 財団法人岡山経済研究所調査部長
意外な集積を見せる出雲の鋳物産地 
関 満博 一橋大学大学院商学研究科教授
愛媛県の名産品、砥部焼の現状 
上甲 いづみ (株)いよぎん地域経済研究センター研究員
ブランド力形成が求められる球磨焼酎
西岡 正 熊本学園大学商学部助教授
◎<調査報告>
多様性とアーバンデザイン
――アムステルダム東部港湾地区を事例として
後藤 良子 (株)UG都市建築
海道 清信 名城大学都市情報学部教授
◎<書評>石原武政・加藤司編著
『商業・まちづくりネットワーク』
  ★内容のページへ
◎<地域振興の視点>
環境保全か、開発か
――試練を迎えるセマングム大規模干拓
大西 隆 『地域開発』編集長・東京大学
地域開発文献紹介

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