第432回 地域開発研究懇談会(2008年12月)

「ベトナム報告〜ベトナム地方都市の開発課題とプロジェクトの可能性〜」

日 時 2008年12月19日(金)15時〜17時 報告
                   17時〜    質疑・懇親

会 場 虎ノ門ビジネスセンター1階

 財団法人日本地域開発センターでは、ベトナムの地方都市の振興に関する活動を専門家と組んで、実施してきた。今回は、各地方での活動経験から、日本が関心をもつような開発課題について、地域の実情とあわせて紹介する。さらに、具体的なプロジェクトの可能性としてCDMの提案をする。

1)ベトナム各都市の現状と開発課題
  (ホーチミン、ハノイ、ベッチ、タイビン、クイニョン、ダラット、ブンタウ、テイニン)
2)ハノイ北西部を中心としたバイオマスエネルギーによるCDM事業等の可能性。

■内容
1. ベトナム各都市の現状と開発課題
1)笹川平和財団による助成事業について
  (財)日本地域開発センターでは、笹川平和財団からの助成を 受け、 日越地方行政官交流事業を毎年2地域、合計6地域において実施した。

2)ハノイとホーチミンの開発動向
  ハノイは、近隣市町村と合併した。ラン‐ホアラック開発、高層マンションの建設が進んでいる。急激な都市化に伴い、バイクと自動車を中心とした交通体系に破綻の懸念がある。
ホーチミンではサイゴンサウスの開発が現在も進んでいる。
(サイゴンサウスにおける土地取得から土地改良、インフラ整備、高級マンション建設・販売にいたる経緯、現在の状況と将来展望についての報告があった)

3)ベトナム地方都市の動向
  ベッチ市は、古代遺跡が多く点在しており、祭礼都市としての発展を目指している一方、大気汚染などの公害問題を抱えている。タイビン省はハイフォンへ向かう国道沿いに工業団地開発が進んでいる。クイニョン市はアジア回廊構想の影響を受ける期待感があり木材や石材の加工を中心とした工業化を進めている一方、集落単位の生ゴミたい肥化等環境改善にも取り組んでいる。ダラット市は、自然環境とフランス人避暑地としての歴史を活かした高原リゾート地として発展を続けている。ブンタウ市は油田開発、石油コンビナート計画、空港建設、遊園地建設等、大規模な開発が予定されており、既存のビーチリゾートとの共生が課題となっている。タイニン市はカオダイ教総本山や近くの国境経済特区を活かすと共に、ゴムやキャッサバ等の農産物およびその加工工業を目指している。

2. ベトナム地方都市におけるCDMの可能性〜ハノイ北西部を中心としたバイオ燃料化〜(概略省略)
  ベトナムのレンガ工場の実態と石炭の代替としてのバイオ燃料化のしくみついて報告した。

■音声ファイルについて
今回(第432回)は、音声ファイルのご用意はありません。