2008年度事業計画

は じ め に

 当センターは、創立以来、常に時代のトレンドを見出し、地域開発に関する研究・調査等の事業展開を行ってきたが、2008年度で創立45周年を迎える。
 日本経済は、バブルの崩壊以降長らく停滞を続けていたが、民間設備投資や輸出が緩やかに増加し、個人消費はおおむね横ばいにあるものの、全体として緩やかな景気回復傾向を示してきている。地域開発の面においては、大都市では「都市再生」の動きが広がりつつあり、地方でも市民参加の草の根都市再生の取組みが動きだすなど、新たな地域振興に取組んでいる都市も見受けられる。しかしながら、地方が経済停滞から脱却するには依然として地域経済は厳しく多くの問題が山積していることも事実である。
 2008年度の事業展開においては、産学による発意にはじまった当センターの原点を踏まえて、昨今の動向を注視しながら活動を展開したい。大都市にあっては、バランスのとれた都市の整備、安全・快適な都市生活のための整備、地方にあっては、地域の活性化、コンパクトシティ化、産業の振興、資源の有効活用、地域の魅力づくり、地域の交流と連携を進める。さらに、国土形成計画への対応、道州制を想定した地域開発の諸分野における検討を進めるとともに、東アジア経済圏という国際的な視野にたった地域開発や経済交流を推進する。
 また、成熟化と少子高齢化の進展による人口減少時代を迎えて、地域開発は大きな転換点を迎えている。地球温暖化問題や循環型社会形成、景観問題、都市縮減問題、都市再生事業化、地域自治システム、地域ファンド、分権と行財政改革等の今日的な課題についても、多角的な視点から検討を行う。
 当センターは2007年度、設立以来活動してきた、千代田区内幸町の飯野ビルから港区虎ノ門に事務局を移転したが、公益法人制度改革等に対応する新たな研究事業態勢を早急に検討し、構築していきたい。
今後とも、従来の蓄積を踏まえて、自らの社会的な立場・役割を再認識し、日本における地域開発の先駆的研究機関として、時代を先取りした柔軟な姿勢を持って積極的に事業や啓発活動に取組んでいくこととする。


■事業および調査・研究  当センターは、機関誌の発行および地域開発研究懇談会を開催し、関係者をはじめ、広く社会に情報提供を行っていくとともに、各種の調査・研究を実施していく。






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